自分とBUMP OF CHICKEN その6 アナログ人間をこじらせてた編

※このブログは、自分と、自分がこの世で一番好きなバンドであるBUMP OF CHICKENとの思い出を振り返る、言わば自分語り回顧録です。

 

この振り返りも2013年に突入したが、この辺りから少しずつバンプとの思い出が薄くなっていく。何故かというと、この年の頭からアイドルマスターにハマり、アイマスを中心に据えた生活を送るようになり、バンプを追いかけるのが二の次になっていたからだ。別の機会にアイマスとの思い出を振り返るかもしれないが、ここから2016年辺りまで、バンプと若干疎遠になる期間が続く事となる。

 

2013年4月、BUMP OF CHICKENにとって初めてのベストアルバムが7月に2枚同時リリースされる事が発表された。この頃の自分は、バンプのCDが発売されたら何も考えずに購入するレベルのファンの域にいて、このCDも「お金はないけどとりあえず買っておくか…」ぐらいの心持ちで購入したのを覚えている。また、当時のバンプは「BOC-AR」というARアプリケーションを公式から配信しており、スマホをCDのブックレットなどにかざすと、特別な演出が見られるようになっていた。今はもう配信を停止しているが、VRを含め拡張現実がより世間に知られるようになった2021年にこのアプリがあればもっと盛り上がるのでは、といちファンながら思う。つまりは、リニューアル配信を希望。

 

6月に新曲「虹を待つ人」が「ガッチャマン」の実写版映画の主題歌に起用される事が発表された。


BUMP OF CHICKEN「虹を待つ人」

7月には「SCHOOL OF LOCK!」で初オンエアされたが、これまでのバンプになかったエレクトロなサウンドとハイテンポなバスドラム、そしてサビでのコール&レスポンスと、バンプにとって新しすぎるその楽曲に、当時は強い戸惑いを感じた。今となってはライブで披露されれば大いに盛り上がれるし、自分にとっても好きな曲だが、これまでのバンプの楽曲のイメージとのギャップもあってか、少し着いていけないかも…と感じる所があった。

また、この「虹を待つ人」はバンプにとって初めての配信リリース楽曲でもあった。「配信リリース!?」と当時のリキ少年は驚愕した。まだまだ前時代を生きていた自分はダウンロード形式という実体のないものを購入する事に強く抵抗を覚えていたし、ましてやどうやって支払いをすればいいのか、クレジットカードなんてもってないし親にもこんな事頼めないぞ…と配信が開始された後もなかなか購入に踏み切れなかった。バンプの音源はほぼほぼ押さえている自分だが、この「虹を待つ人」のともう一つのある楽曲の配信音源だけは未だに手元にない。

そこから自分が配信の音源を購入するに至るまでには、2016年の「リボン」まで実に4年の期間を有する事となる。先ほどアイマスへの熱中がバンプと疎遠になった一つの理由と述べたが、このように配信リリースされる楽曲たちにすぐに触れられず、フィジカルでのリリースを待つようになったという壁が生じていたのも、自分とバンプとの間に距離が生まれた一因だったのかもしれない。

 

先述のベストアルバムの発売から一か月後の8月9日、バンプは千葉県のQVCマリンフィールドで発売記念のライブを行った。このライブはYouTubeで生中継され、遠い静岡の自宅からも画面を通してみる事が出来た。初のスタジアムでのライブだったこの公演、画面越しからもその規模感のすごさが伝わってきたし、この頃からライブで導入された「ザイロバンド」と呼ばれる自動で光るリストバンドによって光の海のように輝くスタジアムがとても印象に残っている。バンプはこのライブの後「WILLPOLIS」というタイトルのアリーナツアーを行ったが、まだまだライブのために遠征するという発想を持ち合わせていなかった自分は、大都市中心でしか開催されないツアーに悔しさばかりを募らせていった。

 

「WILLPOLIS」は10月下旬の日本武道館公演で千秋楽を迎えたが、そこでニューアルバムの「RAY」の発売が発表された。「COSMONAUT」以来約3年半振りのアルバム、少しずつバンプとの距離感を感じて自分にとってもこのニュースには胸が躍るものがあった。新しいアルバムへの期待を胸に、自分は2014年へと突入していった。

 

改めて振り返ると、2013年はBUMP OF CHICKENにとってひとつの変革期だったように思える。先述のベストアルバム発売という、これまでのバンドの歴史をひとつの形にまとめるという行為を行ったり、ARアプリの配信、楽曲の配信リリース、ライブでのザイロバンドの導入、ライブの生中継(と言っても、ライブがネット上で生中継されたのは今現在ベストアルバム発売記念ライブのみである)、上では触れられなかったが、メンバーもライブの序盤にナポレオンジャケットを羽織るなど、ビジュアル面でも、システム面でも新しい要素をどんどん取り入れていった。

楽曲面でも「虹を待つ人」を皮切りに、生音にこだわらないトラックの導入、ダンスミュージックの要素の取り入れなど、より表現の幅を広げていったのを肌感覚で感じていた。先ほどから何度もバンプと疎遠になり始めたと述べてきたが、このバンド自身の様々な変化を受け入れるのに、自分なりに少々時間がかかったというのもあるのかもしれないと振り返って強く感じた。

 

〈つづく〉