自分とBUMP OF CHICKEN その8 バンプよりアイマスだった頃編

※このブログは、自分と、自分がこの世で一番好きなバンドであるBUMP OF CHICKENとの思い出を振り返る、言わば自分語り回顧録です。

 

2015年、自分の人生にとって、ひとつの底辺期に突入する。それは浪人だ。高校3年生の1年は説明するのもはばかれるような色んな事があり、一時期は卒業すら怪しい所にまで陥っていた。何とか高校で留年は回避し、卒業は出来たが大学受験は当然の如く失敗し、浪人期へと突入する事となった。

自分は通いやすい私塾で受験勉強をしながら、受験費を稼ぐために近所のスーパーの精肉部門でアルバイトをしていた。そんな自分の心の支えになっていたのは、バンプではなく、アイドルマスターだった。

 

2015年はシンデレラガールズのアニメが放映されたり、アイドルマスター自体が10周年を迎えたりと、それぞれのコンテンツが盛り上がりを見せていた。自分自身は2014年の時点でミリオンライブの宮尾美也に一目ぼれし担当になったりと、アイマス好きとしてのポジションを確立していた。また、件の10周年記念の西武ドームでの2daysライブは両日とも現地で、その他のミリオン・シンデレラ・サイドエムのライブも全てライブビューイングで参戦するなど、もはや受験そっちのけでアイマスに熱中していた。

 

アイマスにお熱だったのもありバンプが二の次になっていた自分は、8月に行われた「Hello,world!/コロニー」のシングルリリース記念のスペシャルライブをよくある言い方をすれば「干した」。大阪と横浜で行われたこのライブは、横浜公演でバンプにとって今現在唯一となる全国の映画館でのライブビューイングを行っていたにも関わらず、それにすら参加しなかった。アイマスライブのLVは欠かさずに行っていたのに、である。中学の同級生で同じバンプ好きの知り合いから「LV会場の映画館で会えると思ったのに」と言われたのが今でもずっと心にしこりとして残っている。ライブ自体も「ハンマーソングと痛みの塔」や「太陽」などといった珍しい選曲がされた貴重なライブであったのに、参加しなかったのが今となってはただただ悔やまれるライブとなってしまった(このスペシャルライブの横浜公演の模様は後にアルバム「Butterflies」に収録されたので、見る事自体は叶ったが)。

 

受験勉強には身が入らず、アイマスの新情報を追ってばかりという何とも情けない生活を送っていた自分は、おそらく人生で一番バンプと離れていた期間をずっと過ごしていた。バンプも聴くが、それ以上にアイマスの曲を聴いているような時期だった。

 

2015年のバンプにとって一番大きな出来事となったのが、年末の「紅白歌合戦」への出演だった。ファンにとって念願の初出演、生放送での楽曲の披露は去年の「Mステ」以来約1年半振りという今回の出演は、自分にとって一番バンプで盛り上がった出来事だったが、それでもバンプの他の活動まではそこまで乗り気で追いかけはしなかった。紅白歌合戦への出演と合わせてバンプは初めてNHKの「SONGS」に出演していたが、それも見た覚えはあるが、内容をさほど覚えていない、というくらいに思い出を作らないでいた。2015年の内にニューアルバム「Butterflies」の発売がアナウンスされていたが、その事すらもはっきりと覚えていなかった。

 

そして来る2015年の大晦日。自分は家族が「ガキ使」を見ている所を何とか押し切ってNHKにチャンネルを合わせ、バンプの晴れ舞台を見届けた。バンプNHKホールからの出演ではなく、同日に出演していた年末年始のロックフェス「CDJ1516」の会場からの出演だった。「ray」を披露するバンプのメンバーの姿はいつにもなく凛々しいものだったが、同じ画面に映る盛り上がっている観客の姿に、何処となく置いて行かれているような感覚を味わったのを覚えている。バンプと距離を自ら開けていたというのに。

 

こうして、自分とバンプとの間に一番距離が開いていた一年が幕を閉じた。完全にバンプを拒絶していた訳ではなく、「Hello,world!」がOPで使用されていた「血界戦線」は毎話楽しく視聴していたし、楽曲自体も聞くには聞いていた。2009年にバンプのファンになってから7年目。嫌いになった訳ではないが、いわゆるバンプに対するちょっとした倦怠感のようなものが訪れたのであろう。「アイドルマスター」という新しいものにドハマりしていたのもあって、バンプとの思い出が一番少ない一年となってしまった。

では翌年の2016年そんな状況からどうなったのかと言えば、依然として距離感は隔たりがあったが、ある出来事をきっかけにまたグッと距離を縮める事となった。その出来事については、次回の更新で触れたいと思う。

 

〈つづく〉