自分とBUMP OF CHICKEN その14(終) ~自分にとって「BUMP OF CHICKEN」とは~

最近、子供の頃のうちにBUMP OF CHICKENに出会う事が出来て良かったと思う事が増えた。

というのも、あの頃聞いたバンプの曲と、大人になった今聞いたバンプの曲とで、聞こえ方や感じ方が違うという事がよくある。大人になって人生の経験値が多少は増えたからか、あの頃は素通りしていた歌詞に、今聞くとハッとさせられる瞬間が多々ある。自分が特に思い入れのある「COSMONAUT」というアルバムは、子供から大人になった自分へ、逆に大人になった今から子供の頃に自分への問いかけのような歌詞が頻出する。子供のうちから聴いていた曲が、まるでタイムカプセルように、大人になった今地面を掘り返す事であの頃の自分を思い起こさせると共に、今の自分に「どんな人生を歩んでいますか」という問いを、曲を通して尋ねてくれているように思えるのだ。これが、長年バンプファンを続けている一つの自慢であると思っている。

 

今回、この「自分とBUMP OF CHICKEN」というタイトルのブログを書き続ける中で、「自分にとってBUMP OF CHICKENとは何なのか」という事を、ずっと考えていた。

先に結論から書いてしまうと、自分にとってBUMP OF CHICKENとは、「どんな時でもそばに寄り添ってくれる存在」である、という意見に行き着いた。

 

2009年、学校と友達の家で「カルマ」に出会ってからおよそ12年、気付けば自分の人生の半分近くをバンプと共に過ごしていた。それだけ長い付き合いなだけあって、ふとした瞬間に出てくる言葉とか、ものごとに対する考え方とか、生き方とか、そういった物事にバンプの存在が活きているように思える。

どうしてこんなに熱狂的なバンプのファンになったのだろうと、これまで13回続けてきたこのブログを読み返してみた。最初のうちはただただ曲や歌詞のカッコよさに惹かれたいちリスナーでしかなかった。それが、曲だったり、ラジオだったり、そういったバンプから送られてくるコンテンツに触れるほどに、自分の中でバンプに対する「特別感」というものが次第に膨れ上がっていったように思える。そして、震災の時や受験の時などといった自分がピンチの時にも、バンプと、バンプの曲という存在が自分を励まし、勇気付けてくれたという点では、ある意味命の恩人のように捉えている節があるのかもしれない。世の中には星の数ほどのアーティストやバンド、アイドルやその他諸々といったエンターテインメントのコンテンツがある。その中で、たまたま自分の中の「人生を通して好きなコンテンツ」というポジションに、BUMP OF CHICKENがスッポリ収まったように思える。

 

そんな事を考えると、仮にBUMP OF CHICKENに出会っていなかったら、なんて事を想像してみたりした。正直な話、自分はバンプに出会っていなくても、普通に人生を送っていたと思う。本当に人生に必要な存在であれば、人類全ての人が出会っていなければおかしい。そんな大げさな所にまで広げるつもりはないが、とにかくそこまでバンプの事を神格化はしたくないと思っている。ただ、自分がバンプに出会っていない人生を送っていたとしても、人生のどこかで必ず、バンプの存在を必要とした時に、出会う事になっていたとは思う。

 

自分は、誰かの言った「人は必要な時に、必要な人と出会う」という言葉を強く信じている。BUMP OF CHICKENの曲たちは、自分たちが出会いたいと思ったその時にすぐに聞けるよう、自分たちのすぐそばで待ち構えてくれている。

自分は、バンプの存在が常に必要だと思っている。だから、バンプと何度も出会い続けている。

このブログを振り返って、そんな事を思った。

 

2021年の5月から始まるNHKの朝ドラ「おかえりモネ」に、バンプの新曲「なないろ」が主題歌を務める事が先日発表された。日本でも有数の高視聴率を誇る朝ドラなだけあって、日本の多くの家庭の朝の時間にバンプの曲が届けられるという事に嬉しさを感じると共に、自分もいち視聴者として、バンプの曲に出会いに毎朝テレビを付ける事と思う。

数多の数の中からBUMP OF CHICKENという存在に出会い、自分の中で一番好きなものに出来た事を誇りに思いつつ、これからも、そばに寄り添い続けてくれるバンプと共に、出会いを繰り返していきたいと思う。

 

〈おわり〉